桜沼文工楼

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弁当の話

平日の昼には大体弁当を食っている。

好きだからではなく義務だからだ。

そもそもの話をすると、食事という行為自体が鬱陶しいし出来れば一生何も食いたくない。

しかし食わないと死ぬので、しょうがなく昼飯を食うが、それがすぐ食べる事の出来るパンならまだしも無限にもそもそ食い続けなくてはならない弁当なんだからたまらない。

更に夏ならまだいいが、冬になると中の米は寒さで硬直し、炒め物類の脂は白く固まるしで最悪である。

しかし人生悪いことばかりでなく、何か救いがあるものである。

そう、お茶である。

こいつを使えば冷えた米や水っぽい玉ねぎ入りポテトサラダの味も食感も分からずに流し込むことができる。

だからと言って頼りきってはいけない。

飲み下す際にあまり多く飲みすぎると足りなくなり、その分もそもそ地獄を味わう羽目になる。

金があれば自動販売機のお茶という反則技をくり出すことができるが、友人と飯を食っている最中に立たなくていけなくなるし、何故か自販のお茶は火傷しそうなぐらいに熱くちょっとづつしか飲めないので可能な限りこれは避けたい。

こうして毎日弁当とのやりとりをしているのだから勉学も教養も身に付いた物ではない。

全部この弁当が悪いのだ。

 

明けましておめでとう

いつも外出の口実にしている塾や図書館が閉まっているので、正月なのにどこへも遊びに行けず途方に暮れる。

しょうがないのでウルフルズの借金大王を聴きながら踊り、ふと目に入った窓に映るはぐずぐずの雪に覆われたトタン屋根と電信柱。

どうなっても良いので早く上京したいなと思ったり

在りし日のJK

私の同級生には少し風変わりな女子がいる。

名前は分からないのだが、前髪が半分だけ顔を覆い隠す程に長く、鬼太郎スタイルで色褪せた茶色い表紙の本を図書館で読んでいる。

それにいつも暗い顔をしており、特徴的な髪型と見事に調和してミステリアスというより妖気に近いものを放っているのである。

決して美人ではないのだが、そんな誰とも話さず何にも染まらない彼女に私はある種の好意を抱いていた。

そして本日、その娘のいるクラスの合同の補習授業があり、勇気を出して何を読んでいるのか聞いてみた。

夏目漱石彼岸過迄だった。

 

 

地獄の越天楽

大変に一生懸命雪が中を舞っている

そのおかげで全然前に進めない。もしあれが姿形のない幽霊だったら何も見えないからすいすい行けるんじゃないかと思ったが、自分のような業が深い人間はすぐさま呪い殺されるに違いない。

多分あの子のような良い人は死なないだろう

それどころか幽霊を吸い上げてしまうに違いない。吸引した幽霊の霊力によってみんなバッキバキのラリ中になるのだ。

そうすれば秋田市は本日付けで快楽の街である。道行く人みんな恵比寿顔の善人で、パンクなんか聴かなくても良くなってくるのだ。

快楽の街に白は似合わない

クリームのアートワークみたいなピンクやオレンジなんかがまざった極彩色が似合う。

極楽の最中でカミソリすら必要としない生活が待ち受けているのだ。

街の隅から隅まで望遠鏡の如く越天楽が縦横無尽に響くのだ。そして…

 

とめちゃめちゃどうでもいいことを考えている内にコンビニについてシャーペンと消しゴ厶を買って何もせず帰った

 

やるせない親切

私の為に働かされていたのだ。私に中にいるヤクザという団体がいた。ひどく貧しい利権で初めての外交作業の後、30人で吉野家に押し倒されたのを私は覚えている。そのひとでもドベを貯めていて、南には肝機能の二人と北海道にはサカリ・オタクがいたのだ。