桜沼文工楼

Twitter

弁当の話

平日の昼には大体弁当を食っている。 好きだからではなく義務だからだ。 そもそもの話をすると、食事という行為自体が鬱陶しいし出来れば一生何も食いたくない。 しかし食わないと死ぬので、しょうがなく昼飯を食うが、それがすぐ食べる事の出来るパンならま…

明けましておめでとう

いつも外出の口実にしている塾や図書館が閉まっているので、正月なのにどこへも遊びに行けず途方に暮れる。 しょうがないのでウルフルズの借金大王を聴きながら踊り、ふと目に入った窓に映るはぐずぐずの雪に覆われたトタン屋根と電信柱。 どうなっても良い…

在りし日のJK

私の同級生には少し風変わりな女子がいる。 名前は分からないのだが、前髪が半分だけ顔を覆い隠す程に長く、鬼太郎スタイルで色褪せた茶色い表紙の本を図書館で読んでいる。 それにいつも暗い顔をしており、特徴的な髪型と見事に調和してミステリアスという…

地獄の越天楽

大変に一生懸命雪が中を舞っている そのおかげで全然前に進めない。もしあれが姿形のない幽霊だったら何も見えないからすいすい行けるんじゃないかと思ったが、自分のような業が深い人間はすぐさま呪い殺されるに違いない。 多分あの子のような良い人は死な…

やるせない親切

私の為に働かされていたのだ。私に中にいるヤクザという団体がいた。ひどく貧しい利権で初めての外交作業の後、30人で吉野家に押し倒されたのを私は覚えている。そのひとでもドベを貯めていて、南には肝機能の二人と北海道にはサカリ・オタクがいたのだ。