地獄の越天楽
大変に一生懸命雪が中を舞っている
そのおかげで全然前に進めない。もしあれが姿形のない幽霊だったら何も見えないからすいすい行けるんじゃないかと思ったが、自分のような業が深い人間はすぐさま呪い殺されるに違いない。
多分あの子のような良い人は死なないだろう
それどころか幽霊を吸い上げてしまうに違いない。吸引した幽霊の霊力によってみんなバッキバキのラリ中になるのだ。
そうすれば秋田市は本日付けで快楽の街である。道行く人みんな恵比寿顔の善人で、パンクなんか聴かなくても良くなってくるのだ。
快楽の街に白は似合わない
クリームのアートワークみたいなピンクやオレンジなんかがまざった極彩色が似合う。
極楽の最中でカミソリすら必要としない生活が待ち受けているのだ。
街の隅から隅まで望遠鏡の如く越天楽が縦横無尽に響くのだ。そして…
とめちゃめちゃどうでもいいことを考えている内にコンビニについてシャーペンと消しゴ厶を買って何もせず帰った